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昨日話した、かつて日本各地で見られた「玄関に飾る魔除けアイテム」の風習に関して過去一面白かったのがハリセンボンをぶら下げる風習だった。日本海側、特に北陸から九州の五島列島ではかつて家の戸口に膨らんだ状態で乾燥させたハリセンボンを魔除けとして吊り下げていた。これはその貴重な残存例である。
魔除けとして魚を使う事例でよく知られているものに節分の柊鰯があるだろう。生臭さが魔を追い払うとされる。しかし、そのほかにもカサゴや小型のサメといった見た目が恐ろしい魚やマツカサウオなどトゲがある魚を干したものを玄関に吊り下げて悪いものが家の中へ入ってこないようにする風習はかつて漁村を中心に各地で見られ、そのなかにはハリセンボンを用いる地方もあった。鰭の一部がトゲになったマツカサウオが魔除けに使われるくらいなのだから全身トゲだらけのハリセンボンはたしかに魔をはらうにはこれ以上ないほどよい魚だろう。
玄関に何かしら魔除けのアイテムを下げる風習は昭和から平成後期にかけてだいぶ衰退した。残っているところには残っているのだが…それでもかつてに比べれば数を大いに減らしている。ハリセンボンを玄関にぶら下げる風習も本では読んだことがあった。だが実際にそんな風景が見られる土地はもう存在しないのだろう…と諦めていた。しかし令和の今でもこうしてその風習を伝える土地があるのだ。
それは山陰のとある美しい漁村で、急傾斜地の狭い坂道と浜辺に民家が密集する、典型的な山陰海岸らしい集落である。もともと山陰地方では魔除けとしてハリセンボンを吊るす風習が濃く分布する土地で、漁村のみならず中には山村であるはずの鳥取県旧佐治村や岡山県境の関金温泉付近の集落でもかつてはよく見られた。12月…冬のはじまり頃になると日本海側沿岸部ではハリセンボンがよく漂着するそうで、現地できいたところではそういう迷いハリセンボンを昔は魚屋さんがわざわざ内陸まで運んできた。村の人々は魔除けのために喜んで買っていたというのだ。今ではそういう内陸部においてはハリセンボンの姿は見られないが、この漁村の迷宮のような漁家の並びの中では、今でも魔除けのハリセンボンがたしかに吊り下げられているのである。歩きまわった限りで少なくとも6軒ほどのハリセンボンを吊るす家を見つけることができた。
しかし、この風景もいつまであるかは正直わからない。ハリセンボンがある家はたいてい空き家になっており、年月の経過で破れたり朽ちつつあるものが目立つのだ。更新されていないということである。2軒ほど家人のある家があって、幸い1軒の住民(現役の若い漁師さんであった)に話をうかがうことができたが「親父が昔よく冬の海で拾ってきていた。魔除けになるってみんな飾ってた。ちゃんと見た目がいいよう膨らませてから飾る。でも平成の中頃から置く家も少なくなったと思う。うちも親父が死んでから新しくしなくなった」と語られていた。つまりこの漁村においても新規のものはすでに存在せず、今あるものがなくなれば消滅する見込みなわけだ。
風習や民俗とは流動的なもので、世代や時代が変わるごとに消えたり現れたりするのは当然のことだ。しかしそれでも…この山陰らしい日本海の漁村と、漁家の戸口に釣り下がったハリセンボンの風景が近い将来消えゆくと思うと、だいぶ寂しいものを感じずにはいられないのであった。
(最後に、この集落について重要情報をご提供いただきました浮き輪さん@junsuikaidan 本当にありがとうございました。おかげさまで完全に消滅する前に現地訪問・記録、聞き取りができました。特大感謝…)
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こちらです。鹿児島県霧島市。流罪となった和気清麻呂公はこの地に来たが、この地に水難を鎮める為に河童に少女を川に投げて捧げる人身御供の祭があると知る。しかしそれは表向きで、村の長老や巫女たちが村人を騙して少女をさらって金にしていたのだ!それを知った清麻呂公は当地の住人稲積翁と協力して祭当日に現場に乗り込み、悪人達を成敗して川に突き落とした。清麻呂公はその後村人と一緒に堰を築いたり水害対策や農具の改良などを行い、流罪が解けるまでこの地に尽くしたのである…
という和気清麻呂スピンオフ、アナザーストーリー、バディムービーです。
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長生き | えのすいトリーター日誌
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