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時代小説家・池波正太郎の名言をつぶやきます。

Joined November 2011
人間の欲望は際限もないもので、あれもこれもと欲張ったところで、どうにもならぬことは知れている。一を得るためには、一を捨てねばならぬ。時間のことである。人生の持ち時間こそ、人間がもっとも大切に扱わなくてはならぬ財産だとおもう。
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池波はフランスの町を歩いている時、レストランやカフェを見つけて選ぶのが実にうまかった。フランス語ができるわけでもないのに。「当たり前だろう。おれは七つのときから四十何年間、フランス映画を観ているんだ。それはフランス人の生活を四十年してきたのと同じなんだよ」(「男の心得」)
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現実の進行は、すべての予想を裏切る。これも、六十余年を生きてきて、はっきりとわかった。予想なんていうものは、当たったためしがない。
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猫がいない家の中なんて考えられないよ。ことばの通じない小さな生きものが一緒に暮らしているとね、相手の気持ちを何とかして読み取ろうとして、つねに神経を研ぎ澄ませることになるんだよ。そういう細やかな心配りが男には大事なんだな。
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夏休みが終わったころ、婦人科の医者が女子中・高校生で、大繁盛になるという、こういう世の中というのは女の恥じらいをなくすと同時に、男の責任感をなくしちゃうわけよ。これが一番怖いんだよ。
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海軍から復員して来た私が、浅草の一角に焼け残った家の二階を借り、祖母、母、弟と暮らしていたころ、「兄さん。氷を売ってるよ」と、弟が目を輝かせて、呆然と寝転んでいる私に知らせた。「そうか。よし」そのイチゴのシロップのかき氷を口へ入れた時、私は何とも言えぬ心強さをおぼえたものだった。
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生きているということの意味も、だんだんわかってくるでしょうね、ときどき「死」を思っていれば。
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十八号台風の前後に、京都・大阪へ仕事に行った。そして、ひどい下痢にかかった。約半月の間、下痢に苦しみながら宝塚のホテルで仕事をした。司馬遼太郎さんに「そらあんた、台風下痢だ。いま流行中ですわ」と言われた。その夜、ハンバーグ・ステーキを思い切って食べたら、けろりと癒った。
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〔たいめいけん〕の扉を開けて中へ踏み込んだとき、調理場の方からぷうんと漂ってくる芳香が、すべてを語っているようなおもいがする。この香りは、まぎれもなく牛脂(ヘット)の香りである。ヘットで揚げたてのカツレツ、その香りのよさ、歯ざわりのよさはまったくたまらない。
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イノダのサンドイッチは、近頃流行の、まるで飯事あそびのサンドイッチではない。むかしのままの「男が食べるサンドイッチ」なのだ。ローストビーフ、野菜、ハム、カツレツ、その他のサンドイッチを弁当にして列車へ乗り込み、冷えた缶ビールとともに味わう楽しみは、何ともいえない。
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ぼくは小説家になってからも演出の仕事をしてきたでしょう。それはなぜかというと、やっぱり多勢の人を使って一つの事を纏め上げていく、そして無事に初日の幕を開けるという事が、非常に小説家としての自分のためになるのね。千差万別の人間を使う訳だから。みんな一筋縄じゃいかない連中なんだ(笑)
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政治と企業は「開発」の二文字をもって、何処も彼処も破壊して行く。これに一部の建築家と称する族が加わり、臆面もなく破壊に協力するのだから、たまったものではない。やがて近い将来に世界はまた、大きく変わる。その期、日本は生き残る活力を残しているだろうか・・・
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総じて、死を迎えようとするときの猫は立派である。いかなる病苦にも黙々と耐えつづけ、苦痛をうったえもせず、独りで、いつの間にか息絶えてしまう。
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昭和初期の牛屋の女中は、たしか給料がなかったと思う。店から出るものはほんの着物や足袋代ぐらいだったろう。あとはチップだ。どんな客でもチップをよこさぬ客はなかった。浅草の、ごく気軽に入れる牛屋でも、三十銭から五十銭はチップを出す。
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日本は民主主義になって「自由」とやらを得たが、その「自由」という言葉の空しさを知ったばかりでなく、人びとの心は「詩情」を失って乾ききってしまった。人間という生きものがもつ矛盾は、つきることを知らない。得たものがあれば、必ず失うものがある。
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ぼくの座右の書の一つはアランの著作でしょうか。「教育論」その他、この人から受けた影響は大きいんです。もう少年時代から読んでいますから。
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若い時はお金がない事もあるだろうが、つまらない店に毎日行くよりも、そのお金を貯めておいて、いい店を一つづつ、たとえ半年ごとでもいいから覚えていくという事が自分の身になるんですよ。
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「死ぬつもりか。それはいけない。どうしても死にたいのなら、一年後にしてごらん。一年も経てば、すべてが変わってくる。人間にとって時のながれほど強い味方はないものだ」(鬼平犯科帳 二)
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日記も、忘れちゃいけないと思うことしか、今は書かないね。毎日食べたものとかね。これはある程度、家内のためですよね。年中おかずを考えるのに困ったときに、ぼくのところへ来れば即座に答えてやる事が出来る。
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むかしは、人間の言葉も過剰ではなかったのだ。現代文明…ことに日本のそれは過剰文明である事に間ちがいはない。人を愛するとき「愛している」と口に出していわぬかぎり、わからなくなってしまった。すると〔愛〕という言葉の過剰は、その内容を、いつしか空虚なものにしてしまう。
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