肉料理に振っていたタイム、
欧州では咳の季節にも。
小さな葉に、
すっとした香りを持つタイム。
肉や魚の香り付けに使う、
料理のハーブ。
そう思っていた方も
多いかもしれません。
でも、欧州では、
風邪に伴う痰のある咳に、
タイムを使ってきた歴史があります。
使われるのは、葉や花。
乾燥させたものや、
成分を取り出したエキスなど、
さまざまな形で利用されてきました。
お茶として飲む形の
ハーブ製剤もあります。
台所で料理に香りを添える植物に、
咳の季節にも出番があった。
同じハーブでも、
土地の暮らしをたどると、
知らなかった役割が見えてきます。
ただし、ここには
大切な線引きがあります。
欧州医薬品庁が示しているのは、
長年の使用に基づく
「伝統的な利用」の評価です。
十分な臨床試験によって、
効果が確立したという意味では
ありません。
昔から使われていることと、
科学的に確かめられたこと。
この二つは、
似ているようで別なのです。
また、評価の対象は、
一定の条件で作られた
タイムの製剤。
家の鉢から摘んだ葉や、
料理用の乾燥タイムのお茶に、
同じ効能を保証するものではありません。
「タイムを飲めば、
インフルエンザを防げる」
「咳が治る」
という話でもありません。
咳が続く、悪化する、
息苦しさがあるときは、
ハーブで様子を見続けず、
医療機関へ相談してください。
それでも、
この植物の歴史は面白い。
料理に使うために買った小瓶に、
昔の暮らしの一端が
入っているのです。
次にタイムを手に取ったら、
香りと一緒に、
その背景も思い出してみてください。
P.S. タイムは料理に使っていますか。それとも、育てていますか?
季節はもう11月。
なのに、まだ暑いからと
冷たい飲み物を続けている人。
これ、かなりまずいんです。
なぜか?
昼間は暖かくても、
朝晩はぐっと冷え込む季節。
それなのに、
飲み物も服装も夏のまま。
寒暖差に合わせて暮らしを変えないと、
体が重い、疲れが取れないなど、
季節の変わり目の不調に
悩まされることになりかねません。
冬になる前に、
暮らしを「冬仕様」に切り替える。
実は、昔の人も
その重要性を理解してました。
それが、東洋の暦の「土用」です。
土用は、ウナギを食べる日だけではありません。
本来、季節の変わり目にあたる期間のこと。
つまり、食べ方や暮らし方を見直す節目。
では、具体的に何を変えればいいのか?
そこで活用してほしいのが、
「ハーブ」の力です。
ハーブと聞くと、
ヨーロッパの植物や、
おしゃれなお店に売っているもの。
自分には縁遠いものだと
思っていませんか?
でも、実はもっと身近にあります。
生姜もシナモンも、
立派なハーブなんです。
近所のスーパーで
売っているもので十分。
そして、私がおすすめしたいのは、
朝・昼・夜の小さな切り替えです。
【① 朝は、香りでスイッチを入れる】
寒くなると布団から出づらくなる。
そんなときは、
朝の決まった習慣をつくる。
柑橘の皮やローレルの香りを楽しみ、
ゆっくり1分間、呼吸する。
香りを朝の合図にして、
一日のリズムをつくるのです。
【② 昼は、飲み物を冬仕様に】
暖かいからと、冷たい飲み物を選んでいませんか?
そろそろ温かい飲み物も
取り入れてみてください。
おすすめは、生姜とシナモン。
生姜を薄く切って、お湯に入れる。
温かいコーヒーやお茶に、
シナモンを少し加える。
いつもの飲み物に
身近なハーブを一つ加えるだけ。
【③ 夜は、植物の香りで休む準備】
一番、重要なのは睡眠。
ラベンダーやヒノキ、
フランキンセンスなどの香りを。
香りを一日の終わりの
合図にしてみてください。
冬支度は、服だけではありません。
毎日の飲み物。
朝の過ごし方。
夜の眠り方。
こうした暮らしの習慣も、
季節に合わせて切り替えていく。
いきなり全部変える必要はありません。
まずは冷たい飲み物を一杯、
温かいハーブティーに変える。
そんな小さな一歩。
冬になってから慌てるのではなく、
今から少しずつ準備する。
植物の力も借りながら、
冬を迎える暮らしを始めてみてください。
PS
ハーブや身近な野菜を使った健康の知恵を、
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バラが咲いていないのに、
葉からバラが香ります。
その正体は、
ローズゼラニウム。
花ではなく、
葉の香りも楽しむハーブです。
葉にそっと触れ、
軽くこすってみる。
すると、
バラを思わせる香りが
ふわりと立ち上がります。
花が開くのを待たなくても、
緑の葉に香りがある。
鉢植えを選ぶとき、
花の色ばかり見ていたら、
見逃してしまう楽しみです。
実は、香る葉を楽しむ習慣は、
昔の英国にもありました。
19世紀末の記録には、
香り葉ゼラニウムの葉を
花束や花かごに添え、
香らせていた様子が残っています。
花で色を添え、
葉で香りを添える。
葉は、花の隙間を埋めるだけの
脇役ではなかったのです。
しかも、この仲間。
香りはバラだけではありません。
レモンを思わせるもの。
ミントを思わせるもの。
りんごのように香るもの。
「香り葉ゼラニウム」と呼ばれる
仲間には、さまざまな香りがあります。
ただし、どのゼラニウムも
バラの香りがするわけではありません。
苗を選ぶなら、
「ローズゼラニウム」など、
香りの種類が分かるものを。
育てるなら、
日当たりと水はけを大切に。
湿った土が続くのは苦手です。
寒さにも注意が必要で、
霜には当てないようにします。
10月から楽しむなら、
香りを確かめることと一緒に、
冬の置き場所も考えておくと安心です。
花がないと、
鉢植えは寂しい。
そう思っていたら、
葉に触れてみてください。
咲かせるだけではない、
植物との付き合い方があります。
P.S. 鉢植えを選ぶなら、花の色と葉の香り。どちらに惹かれますか?
秋の野菜は、
太陽に干すと「万能料理ストック」に化けます。
大根、にんじん、ごぼう、しいたけ。
一度仕込めば、味噌汁も豚汁も炊き込みご飯も。
何通りもの料理に使える、味わい豊かなストックになるんです。
収穫の秋。
冷蔵庫のなかった昔は、
旬の野菜を蓄え、冬に備える季節でもありました。
収穫した野菜を切って、ざるに広げ、
太陽と風の力を借りて干す。
乾燥させるのに、電気も火も使わない。
干し野菜は、自然の力で秋の恵みを冬へつなぐ、
昔ながらの保存の知恵だったのです。
でも、冷蔵庫がある現代に、
わざわざ野菜を干す必要があるのでしょうか?
実は、今だからこその価値があります。
まず、おいしさ。
水分が抜けることで、
野菜の甘みやうまみが濃く感じられ、
生のときとは違った食感も生まれます。
少し水分を残した半干しなら、
しっとりした歯ごたえを楽しめるものも。
そして、毎日の料理の時短。
干しておいた野菜を種類別にストックすれば、
必要なときに好きな組み合わせで使えます。
味噌汁や炊き込みご飯を作るたびに、
何種類もの野菜を買いそろえたり、
一から下ごしらえしたりする手間が減ります。
忙しい朝や、疲れて帰った夕方にも、
必要な分だけ取り出して使える。
一度の仕込みが、
何度もの料理を助けてくれるのです。
さらに、物価高の今。
旬の野菜が安く手に入ったとき、
まとめて買っても使い切れず、
傷ませてしまうことがあります。
そんな無駄を減らす工夫にもなります。
水分が抜けてかさが減るので、
収納場所を取りにくいのもうれしいところです。
そこでおすすめしたいのが、
秋の干し野菜で作る「万能ストック」。
使うのは、身近な6種類。
・大根(細切り)
・にんじん(千切り)
・ごぼう(ささがき)
・白菜(細切り)
・長ねぎ(小口切り)
・しいたけ(薄切り)
野菜を洗って切ったら、
水気を取り、清潔なざるに重ならないように広げます。
晴れて乾燥した日に少量ずつ干し、
種類ごとに分けておきます。
大切なのは、最初から混ぜないこと。
その日の献立に合わせて、
好きな組み合わせを作れるからです。
例えば、
【炊き込みご飯】
ごぼう+にんじん+しいたけ
戻した野菜と戻し汁を使って炊けば、
野菜の風味が広がる一品に。
【具だくさん味噌汁】
大根+白菜+にんじん+長ねぎ
鍋に水と一緒に入れて煮る。
やわらかくなったら、味噌を溶くだけ。
朝から何種類もの野菜を
用意しなくても作れます。
【豚汁】
大根+ごぼう+にんじん+しいたけ
豚肉と一緒に煮込めば、
野菜の香りも楽しめる具だくさんの豚汁に。
【野菜スープ】
白菜+にんじん+長ねぎ+しいたけ
好みのだしで煮れば、
和風にも洋風にも使えます。
【きんぴら】
ごぼう+にんじん
水で戻して炒めれば、
いつもとは違う歯ごたえの一品に。
ほかにも、雑炊、うどん、カレー、
鍋料理、煮物など。
たった6種類でも、
組み合わせと味付け次第で、
12通り以上の料理に応用できます。
一度の仕込みが、
その後の料理の選択肢を広げ、
毎日の準備をラクにしてくれるのです。
ただし、家庭で天日干しした野菜は、
天候や乾燥具合によって保存性が変わります。
半干しは冷蔵で早めに使うか、
小分けにして冷凍を。
常温での長期保存には向きません。
昔の人は、冬を越すために野菜を干しました。
今の私たちは、
旬の野菜をおいしく味わうために。
食材を無駄にしないために。
そして、毎日の料理をラクに、豊かにするために。
秋の太陽を借りて、
旬の野菜を未来の料理の素に。
まずは大根とにんじんから。
晴れた日に、少量ずつ試してみてください。
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このハーブ、昔は洗濯に使っていました。
小さな花を咲かせる、
ソープワート。
日本では「サボンソウ」と呼ばれる、
ヨーロッパ原産のハーブです。
名前の「サボン」は、
石けんを意味する言葉に由来します。
花を眺める植物に、
なぜ石けんの名前がついているのか。
理由は、水にあります。
葉を水と一緒に揉むと、
石けんのように泡立つ。
植物の中に、
「サポニン」という成分が
含まれているためです。
サポニンには、
水の表面張力を下げる
界面活性作用があります。
泡立つのは、
植物の成分が水に出て、
その性質を変えるから。
香りを楽しむハーブには、
洗うために使われてきたものも
あるのです。
ソープワートは、
葉や茎、特に根に
サポニンを含みます。
ヨーロッパでは古くから、
洗浄に利用されてきました。
花を育てる。
葉や茎を使う。
布を洗う。
ひとつの植物が、
庭と家仕事をつないでいたのです。
衣替えで、
ニットやストールに触れる季節。
昔は、こうした植物の力も借りて
布を手入れしていたと知ると、
庭の花を見る目も少し変わります。
ただし、植物を煮出した液は、
濃さや品質が一定ではありません。
大切な衣類を、
いきなり洗うのは避けてください。
天然だから、どんな布にも
安心して使えるわけではありません。
飲み物や、
肌用の洗浄料としても勧めません。
育てる楽しみは、
咲いた花を眺めるだけではない。
昔の使い方をたどると、
葉や根にも、
思いがけない役割が見つかります。
「水と揉むと泡立つハーブ」。
そんな植物があると、知っていましたか。
ハーブティーが、喉のうがい液になります。
使うのは「セージ」です。
ドイツでは、セージティーは
「Salbeitee(ザルバイティー)」と呼ばれ、
スーパーやドラッグストアでも売られています。
朝起きると、喉がイガイガする。
暖房で空気が乾燥する。
そんな季節に知っておきたい、
ヨーロッパの暮らしの知恵です。
なぜ、セージなのでしょうか?
セージは古くからヨーロッパで、
口や喉をいたわる薬草として
親しまれてきました。
その葉には、タンニンなどの
植物成分が含まれています。
欧州医薬品庁(EMA)でも、
セージを使ったうがいは、
口や喉の炎症に対する
伝統的な薬草利用として記録されています。
セージティーを使った、うがい液の作り方です。
① 食品用のコモンセージ100%のハーブティーを用意する。
② 乾燥セージ2.5gに熱湯100mLを注ぎ、10分ほど蒸らす、
③ 茶葉をこして、うがいできる温度まで冷ます。
これだけです。
なお、風邪やインフルエンザの
感染予防効果が実証された方法ではありません。
また、妊娠・授乳中や18歳未満の方への
薬用利用は避けましょう。
ちなみにセージは、
ソーセージやシチューの香りづけにも使われるハーブ。
イタリア料理の「サルティンボッカ」にも
欠かせない香草です。
料理に使うセージが、
ヨーロッパでは喉をいたわるためにも
使われてきたんですね。
植物の使い道は、意外と奥深いものですね。
もし朝起きたときに、
「あれ、なんだか喉が痛いかも」
と思ったら。
休息や水分補給を大切にしながら、
セージティーをうがいに使う、
こんなヨーロッパの知恵も
思い出してみてください。
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昔の人は、生姜をわざわざ蒸してから干していました。
すりおろして、薬味に。
薄く切って、煮物に。
そんな身近な生姜にも、
「蒸して、乾かす」という
生薬の加工法があります。
水分を抜いて保存するだけなら、
そのまま干してもよさそうです。
でも、加熱と乾燥は、
生姜の成分にも変化を起こします。
生姜の代表的な辛み成分に、
「ジンゲロール」があります。
これが加熱や乾燥によって、
一部「ショウガオール」へ変わる。
難しい名前ですが、
面白いのはここです。
生姜は、乾いて小さくなるだけでなく、
中にある成分の割合も変わるのです。
日本調理科学会誌に掲載された研究では、
生姜を茹でる、蒸す、炒るなど、
調理法による変化が調べられています。
そのうち、60分間の蒸し加熱では、
ショウガオールの増加が確認されました。
ただし、ジンゲロールの大半は
そのまま残っていました。
全部が別の成分に入れ替わる、
という話ではありません。
温度や時間、加工方法によって、
変化の程度も違います。
ここで気をつけたいのは、
「成分が変わる」と
「健康効果が上がる」を
同じ意味にしないこと。
この研究では、
辛さの感じ方や、
測定した抗酸化能には、
加熱前後で明確な差が出ていません。
少し蒸せば効果が何倍にもなる。
乾かせば必ず体がよく温まる。
そこまでは言えないのです。
それでも、
昔の加工法を科学で見直すと、
ただの保存以上の変化が見えてくる。
そこに、植物を使う面白さがあります。
蒸して乾燥させた生姜は、
現代の日本では、
生薬の「乾姜」に使われる加工法の一つ。
ただし、家庭で作ったものが、
品質の管理された生薬と
同じになるわけではありません。
食卓で楽しむなら、
食品として販売されている
蒸し生姜や乾燥生姜を、
紅茶やスープへ少し。
生の薬味とは違う使い方を、
味を見ながら楽しめます。
すりおろす。
加熱する。
乾かす。
いつもの生姜も、
手のかけ方で中身が変わる。
昔の人が重ねてきた加工には、
今の研究で確かめられる
変化も隠れています。
梨は、
皮をむかずに丸ごと蒸してください。
生姜と陳皮を詰めれば、
中国伝統の
「喉をいたわる養生食」に変わります。
朝起きると
喉がイガイガする。
声がかすれたり、
口の乾きが気になったり。
そんな季節に知っておきたい、
昔ながらの食養の知恵です。
中医学では、
梨は「生津潤肺(しょうしんじゅんはい)」。
つまり、
潤いを生み、
肺を潤す果物と考えられてきました。
古典『本草綱目』にも、
梨は熱を冷ます果物として
記されています。
ところが、
寒くなる季節には、
生の梨を食べることに
少し注意が必要だといいます。
なぜでしょうか?
実は、
中医学では梨は「寒性」の果物。
冷えやすい人や
胃腸が弱い人には、
生の梨をたくさん食べることは
向かないと考えます。
そこで、
蒸すのです。
中医学では、
加熱すると梨の寒涼の性質が
穏やかになると考えます。
果肉も柔らかくなり、
冷たい梨が
温かく食べやすい一品に変わります。
さらに、
ここからが中国の食養の面白いところ。
梨に
「生姜」と「陳皮(ちんぴ)」を
組み合わせます。
中医学では、
「梨は潤す」
「生姜は温める」
「陳皮は巡らせる」
と考えます。
梨の潤す性質に、
生姜の温める性質、
陳皮の気の巡りを整える性質を
組み合わせる。
3つの植物の特徴を生かした
食養の知恵です。
ちなみに陳皮とは、
みかんなどの皮を乾燥させた生薬。
実は家庭でも
似た香味素材を作れるのですが、
その話は後ほど。
作り方は簡単です。
① 梨をよく洗い、
皮付きのまま上部を蓋のように切る。
② 芯をくり抜き、
生姜の細切りと
食品用の陳皮を少量詰める。
③ 蓋を戻して
深めの耐熱皿にのせ、
蒸し器で40〜50分を目安に、
柔らかくなるまで蒸す。
蒸し器がなければ、
電子レンジでも作れます。
耐熱容器に少量の水を加え、
ふんわりラップをして、
600Wでまず6分ほど。
様子を見ながら
追加加熱してください。
蒸し上がると、
梨はスプーンですくえるほど、
しっとり柔らかに。
そして、
忘れてはいけないのが
器にたまった果汁です。
梨から出た自然な甘い汁に、
生姜の辛味と
陳皮の柑橘の香りが重なります。
この温かい果汁も、
一緒にいただきます。
さらに体の状態に合わせて、
こんな組み合わせもおすすめです。
・乾燥が気になるとき:白きくらげや百合根
・冷えが気になるとき:生姜
・白くさらっとした痰が多いとき:陳皮
それぞれ伝統的に
異なる目的で用いられてきた素材です。
さて、
先ほどの陳皮の話。
実は、
みかんの皮を使って、
家庭でも乾燥した香味素材を作れます。
皮まで食べられるみかんを選び、
よく洗って水気を拭き、
カビに注意しながら、
しっかり乾燥させます。
生薬の陳皮と同じ品質ではありませんが、
料理の香りづけに活用できます。
皮をむいて食べていた梨。
そして、
捨てていたみかんの皮。
使い方を少し変えるだけで、
昔ながらの植物の知恵を、
今の暮らしにも取り入れられます。
梨は潤す。
生姜は温める。
陳皮は巡らせる。
梨が手に入るうちに、
一度試してみてください。
PS
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みかんの皮、捨てる前にお風呂へ。
実を食べたあとの皮。
まだ、あの爽やかな香りが残っています。
それを乾かして、
入浴に使うのが「みかん湯」。
食べて終わりにせず、
皮の香りまで暮らしで楽しむ、
昔ながらの使い方です。
みかんをむいた瞬間、
ふわっと広がる香り。
皮のオレンジ色の部分には、
リモネンなどの香り成分が
含まれています。
何気なく捨てていた部分にも、
香りの出番が残っているのです。
使うのは、
よく洗ってからむいた皮。
風通しのよい場所で広げ、
しっかり乾かします。
乾いたら、
ガーゼや木綿の袋へ。
皮がこぼれないよう口を閉じ、
湯に浮かべます。
袋に入れるのは、
後片づけを楽にするためでもあります。
細かな皮が湯船に散らばらず、
使ったあとに取り出せます。
ただし、
香りが強いほどよい、
というものではありません。
皮を強く揉んだり、
肌へ直接こすりつけたりせず、
最初は少量から。
柑橘の成分で、
肌が刺激を感じることもあります。
ピリピリしたり、
かゆくなったりしたら、
使用をやめて洗い流してください。
肌が敏感な方は、
無理に試さなくて大丈夫です。
また、乾燥が不十分な皮や、
カビのある皮は使いません。
浴槽や給湯器によって、
使えるものにも違いがあります。
天然の皮を入れてよいか、
追いだきができるかは、
お使いの機器の説明書で確認を。
みかん湯は、
風邪を防いだり、
肌の不調を治したりするための
万能なお風呂ではありません。
楽しみたいのは、
身近な果物が持つ香りと、
季節を感じる時間です。
実は、おやつに。
皮は、香りの楽しみに。
全部を使い切ろうと頑張らなくても、
使えると知っているだけで、
捨てる前の選択肢が増えます。
次にみかんを食べたら、
皮に残る香りも、
少し気にかけてみてください。
砂糖も油も、
一切いりません。
さつまいもの水分を抜くだけで、
甘みも栄養も
「ギュッ」と濃縮された、
極上のおやつが作れます。
材料は、さつまいもだけ。
手作りの干し芋です。
さつまいもだけで作れるので、
子どものおやつにもぴったりです。
作り方は、とてもシンプル。
さつまいもを蒸して、
1cmほどの厚さに縦に切ります。
ここで、ひとつポイント。
皮はむかずに、そのまま使ってください。
熱い思いをして皮を剥かなくてOK!
さつまいもの皮にも、
食物繊維やポリフェノールなどが含まれています。
捨ててしまうのは、もったいないですね。
あとは、天日で干すだけ。
3日ほど干すと、
しっとりした食感の干し芋が完成します。
天日で干せない場合は、
110℃のオーブンで
片面1時間ずつ焼いても作れます。
蒸したさつまいもとはひと味違う、
干し芋ならではの風味も楽しめます。
買いすぎたさつまいもも、
干すことでかさが減り、
保存しやすくなります。
ただし、手作りの干し芋は
水分が残っているため、
常温で長く保存するのには向きません。
冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
とはいえ・・・
保存する前に、
おいしくてつい家族で味見。
干しているそばから、
なくなっていくかもしれません。
ラベンダーの香り袋、捨てる前にひと揉み。
引き出しに入れていた香り袋。
最近、あまり香らない。
「もう交換かな」と思ったら、
袋の上から、
指で軽く揉んでみてください。
中に残っている香りが、
ふわっと広がることがあります。
ラベンダーは、
咲いている姿を眺めるだけでなく、
乾燥させた花も楽しめるハーブです。
小さな布袋に入れ、
衣類やリネンのそばへ。
英国王立園芸協会も、
引き出しなどを香らせる
ラベンダー袋の作り方を紹介しています。
花を乾かして、
暮らしの中へ持ち込む。
庭の季節が過ぎたあとも、
香りを楽しむ使い方です。
そして、置いたままの袋にも、
少しだけ手をかける。
英国のラベンダー農園では、
香りを放つため、
袋を数日おきに軽く握る方法が
案内されています。
揉むことで花に力が加わり、
残っている香りの成分が
外へ出やすくなるのです。
新しい香りが生まれるわけでも、
何度でも元に戻るわけでもありません。
それでも、
置いているだけでは気づかなかった
香りを楽しめることがあります。
これから作るなら、
市販の乾燥ラベンダーでも十分。
薄手の小さな布袋へ入れ、
花がこぼれないよう口を閉じる。
裁縫が苦手なら、
巾着袋を使えば手軽です。
引き出しを開けたとき。
タオルを取り出すとき。
ほのかに香るくらいから、
自分の好みに合わせてみてください。
気をつけたいのは、湿気。
よく乾いた花を使い、
湿ったものや、
カビのあるものは使いません。
また、香り袋だけで
衣類の防虫が十分とは考えず、
香りを添えるものとして楽しみます。
衣替えのついでに、
しまっていた香り袋もひと確認。
買い替える前の、
ほんのひと揉みで、
まだ楽しめる香りがあるかもしれません。
ラベンダーの香り、
衣類とタオルなら、
どちらに添えてみたいですか。
粒マスタードって、
実は家で作れるんです。
しかも、自家製なら好きな味に
アレンジできることをご存じですか?
カナダには、メープルやハーブ、スパイスを使った、
さまざまな味のマスタードがあります。
実は、家庭でもそんな楽しみ方ができるんです。
基本の材料はこちら。
・マスタードシード 40g
・白ワインビネガー 50ml
・白ワイン 10ml
・塩 小さじ1/2
・はちみつ 小さじ2
作り方も意外と簡単。
① マスタードシードをひたひたの水に入れ、
電子レンジ600Wで1分加熱。水洗いして水気を切ります。
② 白ワインビネガーと白ワインを加え、好みの粗さにつぶします。
③ 塩とはちみつで味を整えたら完成です。
そして、ここからが自家製の面白いところ。
例えば、こんな4つの味に。
・ ディル入り
爽やかな香りを生かして、サラダのドレッシングに。
サーモンやじゃがいものサラダにもよく合います。
・ メープル入り
ほんのり甘酸っぱい味に。
鶏肉のグリルに添えれば、いつもと違うおいしさが楽しめます。
・ 黒胡椒入り
ピリッとスパイシー。
ローストビーフやステーキのアクセントに。
・ ガーリック入り
香り豊かでコクのある味。
ポテトサラダに混ぜれば、ちょっと大人の味になります。
いつもの粒マスタードも、自分で作れば、
料理に合わせて味を変える楽しみが生まれます。
ちなみに、あのプチプチした粒の正体は、植物の種。
身近な調味料にも、植物を楽しむ面白さが隠れています。
PS
植物を使った健康と料理の知恵を発信しています。
よかったらフォローしてください。
和菓子のあの楊枝、実は香る和ハーブです。
羊羹や練り切りに添えられた、
樹皮の残る、あの楊枝。
何気なく手に取っていますが、
材料には「クロモジ」という
香りのある木が使われています。
香りを後から付けたのではなく、
枝そのものが香る植物です。
ハーブと聞くと、
葉や花を思い浮かべます。
ミントをお茶へ。
ローズマリーを料理へ。
でも、日本の香りの楽しみ方は、
食べ物や飲み物の中だけには
収まりませんでした。
お菓子を切り、
口元へ運ぶ道具にも、
香りのある木を使う。
小さな楊枝にまで、
植物の出番があるのです。
この香りは、
研究でも調べられています。
長谷川香料が分析した
クロモジの楊枝では、
「酢酸ゲラニル」という成分が
主成分として確認されました。
木のような落ち着きに、
花を思わせる香りが重なる。
そんな特徴が報告されています。
さらに面白いのは、
同じクロモジでも、
若い枝とは香りの特徴が違うこと。
その年に伸びた新しい枝では、
「リナロール」を主体とした、
より青々しく爽やかな香り。
同じ木だから、
いつでも同じ香り。
そう単純ではないのです。
次に和菓子をいただくときは、
食べる前に、
楊枝にも少し注目してみてください。
クロモジ製と分かるものなら、
鼻へ近づけて、
そっと香りを確かめる。
香りの強さは、
製品や保管状態によって違います。
強く香らなくても、
無理に削ったり、
折ったりする必要はありません。
秋のお茶と、和菓子。
そこへ添えられた、小さな木。
見た目を整えるだけでなく、
香りまで楽しめる道具だった。
そう知ると、
いつものお茶の時間にも、
もう一つ、楽しみが増えます。
和菓子の楊枝が香ること、
気づいたことはありますか。
胡椒、全部黒で済ませていませんか?
それ、料理によっては損しています。
実は、白胡椒という選択肢があります。
黒と白、使い分けるだけで料理は変わります。
白胡椒ってどんなスパイス?
① 黒胡椒と白胡椒、実は同じ実!
黒胡椒も白胡椒も、同じコショウの木の実から作られます。
違うのは、収穫のタイミングと加工方法。
●黒胡椒
熟す前の実を皮ごと乾燥。
香りが強く、ピリッとした辛さが特徴です。
〇白胡椒
熟した実の皮を取り除いて乾燥。
黒胡椒とは違う、穏やかな香りと風味が楽しめます。
同じ実なのに、作り方で違いが生まれるんです。
② 白胡椒は、白い料理の味方!
例えば、クリームシチューやポタージュ。
黒胡椒を振ると、黒い粒が目立つことがありますよね。
そんなときは白胡椒。
料理の色を損なわず、味を引き締めてくれます。
ほかにも、こんな料理におすすめです。
・白身魚や鶏肉など、繊細な素材を使った料理
・ホワイトソースやクリーム系のスープ
・中華料理の味付けや下ごしらえ
迷ったら、
お肉には黒、白いお料理には白。
まずはこの使い分けから。
もちろん、決まりではありません。
好みに合わせて使い分けてみてくださいね。
最後に、ちょっとだけ胡椒豆知識。
胡椒の原産地はインド。
古くから香辛料や薬として珍重され、古代ローマや中世ヨーロッパでも、
とても価値の高いものでした。
日本でも奈良時代には知られていて、
756年の正倉院の記録に胡椒の文字が残っています。
遠いインドから海を越えて伝わってきた胡椒。
昔は貴重だった一粒を、今では毎日の料理に気軽に使える。
そう思うと、いつもの胡椒が少し特別に感じられませんか?
次のお買い物では、白胡椒もチェックしてみてください。
みなさんの台所には、黒胡椒と白胡椒、両方ありますか?
お灸のもぐさ、正体はよもぎの「毛」です。
草餅の、あのよもぎ。
食べるときには気にしない
葉の裏側に、
お灸の材料が隠れています。
よもぎの葉を裏返すと、
表より白っぽく見えます。
これは、細かな毛が
たくさん生えているため。
もぐさは、その毛を集めて
ふわふわにしたものです。
でも、どうやって
葉から毛だけを取り出すのか。
ここが、昔の知恵の面白いところ。
よく乾燥させた葉を、
揉んだり、臼でひいたりする。
すると、葉の組織は砕けて
細かな粉になります。
一方、細い毛は絡み合い、
綿のようなかたまりとして残る。
それをふるいにかけ、
粉を落としていく。
砕く。ふるう。
この作業を繰り返して、
毛を集めていくのです。
つまり、もぐさは、
乾燥よもぎを
ただ丸めたものではありません。
葉の中から、
必要な部分を選び取ったもの。
緑の葉が、
ふわふわのもぐさへ変わるのは、
この選別があるからです。
草餅では、葉を食べる。
お灸では、
葉に生えている毛を使う。
同じ和ハーブでも、
使う部分を変えるだけで、
まったく違う姿になります。
よもぎといえば、
春の草餅を思い浮かべますが、
葉を乾燥させて保管し、
冬にもぐさ作りをする
実習を行う学校もあります。
摘んだ季節だけで終わらず、
乾かして、次の出番へつなぐ。
身近な植物を、
いくつもの形で使ってきた
暮らしの知恵です。
確かめてみるなら、
まずは葉の裏を眺めるところから。
なお、自作のもぐさを
肌にのせて燃やすのは、
やけどの危険があるため避けてください。
草餅とお灸。
この二つが同じ植物からできると、
知っていましたか。
今の片栗粉は、「片栗」ではない。
そして、片栗粉は、
原材料がひとつではないことを
知っていますか?
「ばれいしょでん粉」と書かれたもの。
そして、「加工でん粉」と書かれたもの。
同じ「片栗粉」という名前でも、
原材料表示には違いがあるんです。
もともとの片栗粉は、
春に可憐な花を咲かせる山野草、
カタクリの地下の鱗茎から作られていました。
しかし、カタクリは採取が進み、
次第に少なくなっていきます。
そこで明治時代になると、
ジャガイモから取れる
「ばれいしょでん粉」が、
片栗粉の原料として使われるようになりました。
そして、今。
市販の片栗粉には、
「ばれいしょでん粉」と表示されたものや、
「加工でん粉」と表示されたものがあります。
加工でん粉は、
でん粉に加工を施し、
粘りや安定性などの性質を調整したもの。
食品の食感や品質を保つために、
さまざまな食品に使われています。
加工でん粉だから、
よくないということではありません。
でも、同じ「片栗粉」という名前でも、
原材料が同じとは限らないのです。
とろみをつける。
揚げ物の衣にする。
料理の中で、当たり前のように使う片栗粉。
いつも何気なく手に取っている商品も、
袋の裏側を見てみると、
知らなかったことが見えてくるかもしれません。
表のパッケージを見たら、裏の原材料表示を見る。
隣にある、似た商品と表示を見比べてみる。
知ったうえで、何を選ぶか。
その積み重ねが、
食品を見極める目を養ってくれます。
ローズマリーを踏む。
それが、昔の家の香らせ方でした。
肉やじゃがいもに添える、
あのローズマリー。
昔のヨーロッパでは、
料理だけでなく、
住まいを香らせるためにも使われていました。
方法は、床に撒くこと。
人が歩き、葉や茎を踏むたびに、
すっきりした木のような香りが立つ。
クリスマスには、
教会や家の床にローズマリーを撒く
習慣もあったそうです。
当時は、土を固めた床や、
今ほど衛生設備が整わない暮らし。
気になるにおいを、
身近な草木の香りで覆っていました。
いわば、歩くたびに香る芳香剤です。
この使い方には、
植物の仕組みも関係しています。
ローズマリーの葉や茎には、
「腺毛(せんもう)」という
小さな器官があります。
ここに蓄えられているのが、
香りの成分。
こすれたり、押されたりして
腺毛がつぶれると、
香りが外へ放出されます。
葉に触れたあと、
指からふわっと香るのも、
このためです。
ただ置く。
少しこする。
同じひと枝でも、
香りの出方が変わるのです。
しかも、香るのは葉だけではありません。
茎にも腺毛があります。
料理で葉を取ったあと、
何気なく捨てていた枝にも、
香りが残っていることがあります。
今の暮らしなら、
床に撒かなくても楽しめます。
生のローズマリーをひと枝。
まずは、そのまま香りを確かめる。
次に、葉を指で軽くこすり、
もう一度、近くで香ってみる。
火も、専用の道具もいりません。
料理に使う前の、
ほんの数秒で試せます。
ただし、香りでにおいを覆うことと、
においの原因を取り除くことは別。
部屋の消臭や除菌を
保証する方法ではありません。
昔の人は、
「腺毛」という名前を知らなくても、
触れると香ることを知っていました。
育てる。眺める。料理に使う。
そこに、触れて香る楽しみをひとつ。
ローズマリーを触ったあと、
指に残る香りを楽しんだことはありますか。
お店のような甘い焼き芋、
実は家でも簡単に作れます。
特別な道具も、
難しいテクニックも不要。
アルミホイルで包んで
オーブンに入れるだけ。
スーパーのいつものお芋が、
ぐっと甘くなるカギは、
「温度」×「時間」のバランスです。
さつまいもには、
でんぷんを甘み(麦芽糖)に変えてくれる
「β-アミラーゼ」という酵素が
含まれています。
ポイントは、
芋の内部が65〜75℃前後の温度帯を
ゆっくり通ること。
高温で一気に火を通すのではなく、
お芋の内部がこの温度帯を
ゆっくり通過することで、
甘みを引き出しやすくなります。
だからこそ、
あえて事前の温め(予熱)をせず、
じっくり温度を上げていく焼き方が
ぴったりなのです。
◆ おうちで作る甘い焼き芋の作り方
① さつまいもをよく洗い、
水気を拭き取る
② アルミホイルで隙間なく包む
③ 予熱なしのオーブン160℃で
約80〜90分焼く
④ 竹串がスッと通れば完成!
※焼き時間は芋の大きさや
オーブンの機種に合わせて
調整してください。
◆ もうひとつのポイント
「品種」で選ぶ楽しみ
同じ焼き方でも、
品種によって食感や
甘さの印象が変わります。
【ホクホク・素朴派】
鳴門金時・紅あずま
昔ながらの懐かしい甘み。
【ねっとり・濃厚派】
紅はるか・安納芋
スイーツのような濃厚な甘み。
【しっとり・なめらか派】
シルクスイート
上品な甘さとクリーミーな口あたり。
◆ 焼き上がりの至福
想像してみてください。
焼いている間から、
お部屋いっぱいに漂う
あま〜い香り。
割った瞬間に立ちのぼる、
あたたかい湯気。
中は黄金色に輝いて、
驚くほどしっとり、ねっとり。
いつも買っていた焼き芋が、
おうちでちょっと贅沢なおやつに。
同じお芋でも、
「温度」と「時間」で
ここまで変わります。
今度のおやつ作りに
見返せるよう、
ぜひ「保存」してお役立てください。
納豆に、
からしではなくバジルを。
パスタ用に買った乾燥バジル。
使い切れずに、
棚で眠っていませんか。
その小瓶、
明日の納豆にも出番があります。
合わせるのは、
ミニトマトと黒こしょう。
小さく切ったミニトマトを、
納豆へ入れる。
添付のたれと乾燥バジル、
黒こしょうを加えて混ぜます。
火を使わず、
いつもの納豆が、
洋風の香りを楽しむ一品に。
バジルといえば、
パスタやピザ。
そう思うと、
納豆に入れるのは
少し意外かもしれません。
でも、納豆に大葉を入れるように、
薬味をバジルへ替えてみる。
そこへトマトの酸味と、
みずみずしさが加わります。
納豆の粘りの中に、
トマトの食感。
仕上げの黒こしょうが、
味のアクセントになります。
実はこの組み合わせ、
エスビー食品の公式レシピにも
紹介されています。
特別なハーブを取り寄せたり、
苗から育てたりしなくても大丈夫。
使うのは、
調味料売り場にある乾燥バジルです。
最初は、控えめに。
バジルも黒こしょうも、
一度にたくさん入れず、
混ぜてから味を確かめる。
添付のたれも、
全部使い切る必要はありません。
好みに合わせて調整してください。
ご飯にのせても、
小鉢でそのまま食べても。
いつもの食材のまま、
香りだけ少し変えてみる。
ハーブを使うために、
特別な料理を作らなくてもいいんです。
まずは、
いつもの納豆ひとつから。
P.S. 納豆の薬味は、ねぎ派ですか。それとも大葉派ですか?
「えっ? コーヒーにコショーを入れるの?」
そう思いますよね。
でも、
普通のコショーではありません。
使うのは、
沖縄で「島コショウ」「ピパーチ」「ピィパーズ」などと呼ばれている
ヒハツモドキ。
しかもこれ、
特別な専門店に行かなくても、
スーパーのスパイス売り場などで
「ヒハツ」「島コショウ」として
手に入ることがあります。
使い方は簡単。
いつものコーヒーに、
ほんの一振り。
ピリッとした刺激のあとに、
どこか甘く、
エキゾチックな香りが広がります。
コーヒーそのものの香ばしさに
ヒハツの風味が重なると、
いつもの一杯が
少し違った表情になります。
ここでいうヒハツは、
正確には**ヒハツモドキ**という植物です。
普通の黒コショウと
同じコショウ属ですが、
実は細長い。
英語で「ロングペッパー」と
呼ばれる仲間です。
沖縄、
とくに八重山では、
昔から身近な香辛料として
親しまれてきました。
乾燥させた実を粉にして、
八重山そばに。
チャンプルーに。
ジューシーに。
若葉を刻んで
料理に使うこともあります。
そして意外なことに、
コーヒーや紅茶に一振り
という楽しみ方もあります。
つまり、
「コーヒーに胡椒」
と思う組み合わせも、
ヒハツなら
それほど突飛なものではありません。
アイスコーヒーにも。
カフェオレにも。
もちろん、
いつものホットコーヒーにも。
まずは少量を一振り。
入れすぎず、
香りの変化を楽しんでみてください。
沖縄で育ってきた植物を、
いつもの一杯に連れてくる。
植物との付き合い方は、
案外、自由なのかもしれません。





















