オンライン・ミニ講座:競争・人間性・社会主義
講師:田上孝一
講座回数:月1回全3回
講座日時:2026年12月~2027年2月 第4木曜日19時~20時30分
第1回2026年12月24日 第2回2027年1月28日 第3回2027年2月25日
受講料:5000円
講座主旨:今年度も11月からメイン講座を開きますが、これと並行して12月から全三回でミニ講座を行います。
今回の講座は「競争」をテーマにした哲学入門共著準備作業の一環となります。共著用の草稿を軸に、適宜スライドやレジュメを用意して講義を進めます。
生まれてから亡くなるまで、我々の生活は多かれ少なかれ何らかの競争に関わり続けます。誰でも望む仕事や地位に就けたら言うことはありませんが、そうした望ましい何かは大抵有限で希少ですらあったりします。誰かが望みをかなえることは、望みをかなえられなかった別の誰かを生み出すことと裏腹です。誰かと競って蹴落とすのは大好きだという向きもあるかも知れませんが、比較的少数でしょう。多くは、仕方ない強制として競争に身を投じているというのが実情でしょう。
もっとも、だからといって、競争は直ちに悪いものだとは言えません。過酷な受験戦争は到底いいとは思えませんが、生まれの貴賤によって無試験で合否が決まるよりはいいことです。競争を無くすよりも競争を今以上に公正なものにしていくというのが現実的な解決策だろうし、現在の政治哲学の主流も競争それ自体の批判ではなく、適切な競争のあり方の模索という形でなされるのがデフォルトになっているようです。
そうはいうものの、競争それ自体のない穏やかな社会を目指す流れも、連綿と続いています。社会主義やとりわけ共産主義と呼ばれる思潮は一般的に市場経済を否定的に捉え、これを克服することを目指します。市場経済では競争が原理とされ、競争に敗れた企業は倒産や整理によって市場から退場して行きます。資本主義を否定する思潮が競争にも批判的なのはごく自然だと言えそうです。
しかし、市場というものがそう簡単に克服できるものではないというのは、旧ソ連東欧のような現実に存在した社会主義諸国の経済的失敗が動かぬ証拠となっています。その意味で、少なくとも近い将来の現実的な展望としては、市場社会主義が可能な選択肢ということになるでしょう。
それでも、市場がなく、それだから競争もない社会へのあこがれは消えません。現時点ではユートピア的構想に留まるが、人々が争うことなく連帯し、競争に明け暮れることのなくなった社会への想像力を豊かにすることは、競争社会に生きる我々にとっても何かしら有益な示唆があるのではないか。
このミニ講座では、こうした問題意識に基づきながら、フーリエやモリスのようなユートピア的色彩の濃い古典に学びつつ、競争という観点から改めて現代社会を捉え直し、競争を批判もしくは相対化する視座としての社会主義を考察して行きます。この際、進化論的観点を踏まえながら、競争というのが人間本性に根差しているのかどうか、競争は本能的なものゆえ無くすことはできないといったような指摘も考慮に入れ、競争なき社会の可能性を模索します。
メイン講座への参加に躊躇していた新規の方も、三回だけのミニ講座ですので、お気軽にご応募下さい。
受講対象:『疎外論入門』(集英社新書)や『これからの社会主義入門』(あけび書房)といった担当講師の著書を読んだ方は勿論、まだ読んでない方も予備知識なしで参加できます。初学者の方でも理解できることを心掛けつつ、既に詳しく研究されている方にも対応できるようにします。
受講条件:Zoomによるオンライン講座です。参加に際しての顔出し声出しは自由です。講座はオンタイムで行ないますが、毎回録画してストリーミング配信をするので、オンデマンドだけでも受講可能です。
受講方法
受講希望者は「ミニ講座受講希望」として、田上まで直接メールで申し込んで下さい。受講申し込み及び参加に当たっては実名と匿名を問いませんが、申込人と受講料振込人の名義を一致させるようにして下さい。
申込メールアドレス:[email protected]
折り返し、「受講に当たっての注意点(誓約書)」と振込先口座をお知らせします。誓約書に同意し、振込みを完了した時点で正式申込となります。
申し込み期限:2026年12月15日
オンライン・ミニ講座:競争・人間性・社会主義
講師:田上孝一
講座回数:月1回全3回
講座日時:2026年12月~2027年2月 第4木曜日19時~20時30分
第1回2026年12月24日 第2回2027年1月28日 第3回2027年2月25日
受講料:5000円
講座主旨:今年度も11月からメイン講座を開きますが、これと並行して12月から全三回でミニ講座を行います。
今回の講座は「競争」をテーマにした哲学入門共著準備作業の一環となります。共著用の草稿を軸に、適宜スライドやレジュメを用意して講義を進めます。
生まれてから亡くなるまで、我々の生活は多かれ少なかれ何らかの競争に関わり続けます。誰でも望む仕事や地位に就けたら言うことはありませんが、そうした望ましい何かは大抵有限で希少ですらあったりします。誰かが望みをかなえることは、望みをかなえられなかった別の誰かを生み出すことと裏腹です。誰かと競って蹴落とすのは大好きだという向きもあるかも知れませんが、比較的少数でしょう。多くは、仕方ない強制として競争に身を投じているというのが実情でしょう。
もっとも、だからといって、競争は直ちに悪いものだとは言えません。過酷な受験戦争は到底いいとは思えませんが、生まれの貴賤によって無試験で合否が決まるよりはいいことです。競争を無くすよりも競争を今以上に公正なものにしていくというのが現実的な解決策だろうし、現在の政治哲学の主流も競争それ自体の批判ではなく、適切な競争のあり方の模索という形でなされるのがデフォルトになっているようです。
そうはいうものの、競争それ自体のない穏やかな社会を目指す流れも、連綿と続いています。社会主義やとりわけ共産主義と呼ばれる思潮は一般的に市場経済を否定的に捉え、これを克服することを目指します。市場経済では競争が原理とされ、競争に敗れた企業は倒産や整理によって市場から退場して行きます。資本主義を否定する思潮が競争にも批判的なのはごく自然だと言えそうです。
しかし、市場というものがそう簡単に克服できるものではないというのは、旧ソ連東欧のような現実に存在した社会主義諸国の経済的失敗が動かぬ証拠となっています。その意味で、少なくとも近い将来の現実的な展望としては、市場社会主義が可能な選択肢ということになるでしょう。
それでも、市場がなく、それだから競争もない社会へのあこがれは消えません。現時点ではユートピア的構想に留まるが、人々が争うことなく連帯し、競争に明け暮れることのなくなった社会への想像力を豊かにすることは、競争社会に生きる我々にとっても何かしら有益な示唆があるのではないか。
このミニ講座では、こうした問題意識に基づきながら、フーリエやモリスのようなユートピア的色彩の濃い古典に学びつつ、競争という観点から改めて現代社会を捉え直し、競争を批判もしくは相対化する視座としての社会主義を考察して行きます。この際、進化論的観点を踏まえながら、競争というのが人間本性に根差しているのかどうか、競争は本能的なものゆえ無くすことはできないといったような指摘も考慮に入れ、競争なき社会の可能性を模索します。
メイン講座への参加に躊躇していた新規の方も、三回だけのミニ講座ですので、お気軽にご応募下さい。
受講対象:『疎外論入門』(集英社新書)や『これからの社会主義入門』(あけび書房)といった担当講師の著書を読んだ方は勿論、まだ読んでない方も予備知識なしで参加できます。初学者の方でも理解できることを心掛けつつ、既に詳しく研究されている方にも対応できるようにします。
受講条件:Zoomによるオンライン講座です。参加に際しての顔出し声出しは自由です。講座はオンタイムで行ないますが、毎回録画してストリーミング配信をするので、オンデマンドだけでも受講可能です。
受講方法
受講希望者は「ミニ講座受講希望」として、田上まで直接メールで申し込んで下さい。受講申し込み及び参加に当たっては実名と匿名を問いませんが、申込人と受講料振込人の名義を一致させるようにして下さい。
申込メールアドレス:[email protected]
折り返し、「受講に当たっての注意点(誓約書)」と振込先口座をお知らせします。誓約書に同意し、振込みを完了した時点で正式申込となります。
申し込み期限:2026年12月15日

